TakeItEZ とユニット・システムのご紹介
以前、チラ見せで紹介したTakeItEZですが、その構造を通じて、当研究所でキーボードを開発する際に使用している仕組みを紹介しようと思います。
ミニ丸もColumn13もそうですが、当研究所のキーボードは、このように二層構造になっています。
ベースになるプレートには、やたらめったら穴が空いています。これに、
こういったユニット・プレートを差し込んでキーボードを構成します。いろんなタイプのユニットをあらかじめ用意してあるので、思いついたレイアウトをそれらの組み合わせで埋めて、ベース・プレートを設計します。
ユニット・システム
この仕組みは、moduloアーキテクチャとコンスルーの存在を大前提としています。そもそも、これらの存在がなかったら、実現不可能だったでしょう。
小さなプレートの組み合わせで構成するので、当然、ROW/COLを絡めた配線は困難です。moduloアーキテクチャでは、1キーがI/Oエクスパンダの1ピンに対応していて、キーを押したときGNDに落とせばいいだけなので、上記のような4キーのプレートなら5つの配線があれば十分です。
実際にはプレートの両端に6ピンのコンスルーをさして、両方に共通して4キーまでの線と2つのGNDを使っているので、6ピン×2で4キーまでの配置が可能になっています。
キー配置
自作キーボードを作る動機は人それでしょうが、当研究所では、キー配置が動機の大部分を占めます。生産性に直結しますからね。
ベース・プレートとユニット・プレートに分けて設計しているの理由は、キー配置の試行錯誤をする際に、再利用性が高くなるからです。キー配置を紙に印刷して運指してみたり、事前にモックを作って確認したりする方が経済的だということはわかりきったことなのですが、当研究員は経験に学ぶ愚者なので、実際に作って、使って改良していきます。
ユニットの再利用
普通のキーボードは1枚のPCBに実装するので、ベース・プレートを製作するのと大差ない(詰まるところ大きさで決まるので同じ値段)のですが、あらかじめキースイッチを搭載した状態のユニット・プレートを再利用するので、その工数が削減できて、圧倒的に作り直しが楽です。コンスルーなので、着脱可能ですしね。
I/Oエクスパンダもユニット化してあるので、当然、再利用可能です。
問題点
世の中、うまい話には裏があるので、この仕組みにも問題点があります。
コストが高い
ユニット・プレートとベースプレートの二層構造なので、ユニット・プレートを理想的に使ったとしても、PCBのコストが2倍になります。
とにかくコストが高い
コンスルー(高さとピン数によって値段が異なるのですが、1個数十円という単価になります)を1つのユニットの両端に付けているので、場合によってはキースイッチよりもコンスルーの方が高価になってしまうこともあります。
無駄遣いの元凶
アイデアをすぐに形に出来るので、それが楽しくて実用性がないものもつい作ってしまいます(上記のTakeItEZとかね)。
また、納得いくまで何度も直してしまうので、その分、使われなくなったベース・プレートが貯まっていきます。
最後に一番言いたいことを
ということで、世に出ること無く、闇に葬られたキーボードもたくさんあるのですが、今現在、自分で使用しているのは、そういった試練を乗り越えたもの達なので、キー配置については絶対の自信作になっています。
それをベースに構造を簡略化したのがColumn13であり、これから再設計するNakaniwaとNakaniwaPlus(Nakaniwaは「#俺キー」に出したり、このブログでチラ見せしたりしたけど、詳細は未発表)なわけで、近いうちにBOOTHで販売するので、無駄遣いのコストを補填するために、是非とも購入していただきたいなと思います。